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ぼくの思うWeb記事を書くポイント(おもにデイリーポータル向け)
さいきん、若いウェブライター志望者が増えている、ということなので、記事の書き方を少しだけ語ってみようと思う。僕もデイリーポータルZに顔を出し始めて7年経ち、37歳になった。
後進のために少しくらいこんなこと書いても怒られないのではないかと思う。

モデル記事:『仕事に疲れ果ててヤブイヌを見に行った』http://portal.nifty.com/kiji/151008194753_1.htm

感じたことを文章にしてはダメ
まずはじめに、どんなタイプの記事でも気にしないといけないのは「感じたことを文章にする」のではなく「文章から感じさせる」のだということだ。
いろいろな若い人たちの文章を見ていて、あー、この人は感じたことを文章にすることができた気になっているし、しかもそれが読者に伝わってると思ってしまってるな、と思うことはよくある。
原理的に、感じたことをすべて文章にすることなど絶対不可能だし、読者にとってもどうでもいいことだから、書いた文章から感じさせることに注力した方がよっぽど読者のためには現実的であり効果的だ。


心のささくれを見逃さない
この間の三土さんの記事『水びたしの公園がすごい』みたいに、絶対におもしろい超ド級のネタがあれば、素材をそのまま味わう文章を書いてもいいのだが、デイリーの記事はそうでない場合も多い。その場合は生活している中での「心のささくれ」が記事の核となることが多いので、これを見逃さないことが大切だ。
例えば先週のヤブイヌの記事で言えば、実質は単に休日に動物園に行っただけのことなのだが、ヤブイヌの飼育場の前に行って「ヤブイヌかわいそうだな」と思ったことが記事の始まりとなった。ここから、ビリヤードのブレイク・ショットのように言葉が散らばり、そして落ち着くべき場所へと集まり始める。
このように、普段生活しているなかで不意に「およっ?」と感じた瞬間の「心のささくれ」はライターの生命線とも言えるので、スル―せずにこまめに拾い上げられるような習慣をつけ、こまごまメモしたりするようにするといいと思う。

よくあるもの+もうひと軸
これは林さんも言っているけど、デイリーの記事は「見慣れたもの」+「もうひと軸」が基本である。世間である程度認知されているものでも「ヤブイヌ」+「残業」とか、「海南チキンライス」+「ぐだぐだになっていく楽しさ」とかである。
この「もうひと軸」が決まらないときにライター企画会議に行って話すとすんなり決まったりするので会議は本当に楽しいのだが、最近はめっきり忙しくて行けない。おかげで締切が近くなると仕事しながらも一日中「もうひと軸」を考えているが、そういう時でも題材のことを考えつくした末の「心のささくれ」から生まれることが多い。ここでも逃さずに拾っていこう。

記事に必要な写真の7割があればOK
さて、ヤブイヌの記事で言えば、ヤブイヌをかわいそうと思った瞬間から記事になるかもという予感がしたので、写真を撮り始めた。同行の嫁さんにこの写真を撮ってもらい、ここが感情の頂点になるように前後の構成を作っていく。

yabu080.jpg
この写真がこの記事の主題

ここから写真を撮り始めたので、入場前の行列の写真とかは撮ってないのだけど、そのへんは適当にごまかしても、記事の核(=心のささくれ)にかかわる部分がしっかり撮れていれば何とかなる。それでも多く撮っておいて使えないということは無いので多めに色んな種類のを撮っておこう。


前半の構成 ~読者を世界に引き込もう~
ここからそれ以外の構成を考えるわけだが、前半は読み始めた最初の30秒で読者に興味を持ってもらう必要がある。
なので図書館で借りた本も含め、手持ちのヤブイヌ資料をどんどん入れることにより、読者を「ヤブイヌって何?」という状態から早めに脱出できるようにした。またこれには、一人称感覚で記事に共感できる効果もある。
あと残業の話以外に、もうひとつヤブイヌを見に行く動機を補強した。それが進化の部分だ。理科的な話は読者にもよく読んでもらえて評判もいいので、スパイスとしては使いやすい。


中盤の構成 ~記事のサビこそていねいに~
この記事の中盤は、さきほど説明した感情が主役になるように調整しながら書き進めた。出発の部分から、ヤブイヌに向けて心が盛り上がっていくように描写し、ヤブイヌに別れを告げるとこまで丁寧にバランスよく書く。
繰り返しになるが、バランスのポイントは「言葉から読者に感じさせる」ことだ。
ヤブイヌを見ていた人たちの感想のところは、当初ここを記事の軸にしようかと思うぐらいいろいろな言葉がきけて面白かったのだが、注目しすぎると軸がぶれるので、せつなさを増幅する装置としての扱いに切り替えた。

後半の構成 ~印象的なフレーズを投入しよう~
最初、後半は地の文で「進化を目指した僕と、進化を目指さなかったヤブイヌ、どちらも疲れ果てる運命にあったのか」的な文章を考えていたのだが、そうすると語り過ぎでうっとおしいなと思ったので、ヤブイヌへの問いかけに切り替え、読者にゆだねる形式にした。
仕事とか家事とかしながら、記事のことを考えたときふと浮かんだイメージやキーワードを中心に組み上げる。最後にヤブイヌに「ごめんね、難しいことばかり聞いて」とあやまる構成がひときわ切なくて良さそうだなと思った。
この記事に限らず「強い言葉、フレーズ」は記事の構成を吸引する強力な核となるので、記事の後半に配置すると文章が引き締まり、読後の印象がぐっと強まる。(あ、これ世間で言う「決め台詞」ってやつか)
思い浮かんだらイメージが逃げて行かないうちにメモする習慣をつけるといいと思う。とくに20代のうちはどんどんフレーズが出てくるが、30代になると昔ほど出てこなくなるので、長くやるつもりなら大切だ。(ロキノンジャパンの文章は、音楽の感想を文章で表現する中で効果的な決め台詞がいくつも出てくるから参考になる)

それとヤブイヌのぬいぐるみは、特に記事に使おうとかは考えずにかわいかったから3匹買ってきた。こういう目に留まったものをとりあえず買っておくのも、あとあと使えることが多いのでいいと思う。

終章
ここは記事ごとにどうするかがまちまちで、これというのは無いのだが、今回は動物園に悪いイメージを持つ読者がいたらちょっと申し訳ないなという気になったので、明るい写真でイメージ回復をはかった。

その他全体であるとすれば、似たような写真が多くなり過ぎないように注意することだ。人は同じ写真が3枚以上続くと急速に飽きるので、なるべく違うアングル・構図などこまめに入れて先へ先へ読んでもらえるようにすると、読者にとって親切な記事になるだろう。

というわけでざっと概観になってしまったが、以上が今回の記事を書くにあたっての注意した点だ。あと、何を書くにしてもとにかくある程度長いの書けないとダメなので、ツイッターで何万もツイートしている人はほどほどにして、ブログできちんと書くことをもっとやった方がいいと思う。
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【2015/10/12 18:10】 | 附記 | トラックバック(0) | page top↑|
いってらっしゃい、市川さん!
僕の勤務校から、今年も3月に多くの卒業生が送り出されて行ったわけだが、中でもとりわけ記憶に残る奴がいた。
名前は市川。
僕が、創設から3年間かかわってきた映画同好会の創設者であり、初代部長だ。

IMG_6949.jpg
脚立から飛び降りる役者を撮る市川

映画を撮ることに甚大な熱意を燃やしまくった男で、3年間、竜巻が駆け抜けるようにごうごうとカメラをまわしつづけて高校生活を終えたように思う。
創作屋タイプの人間があまり入学しない僕の勤務校では、なかなか出会いがたい種類の生徒だった。

ものを創る人間に一番大事な資質はは何か?
それは間違いなく、ものを作り続けられることだろう。
市川の活動を通し、そんな単純なことを僕は改めて実感させられた。

彼が15歳の時、入学してすぐに「映画同好会を作りたい!」と言い出し、ちょっとした経緯があって僕が仮の顧問になった。
だがそこまででは本物かどうかは分からない。

入学した勢いのノリで言ってるだけかもしれない。単に映画撮影に憧れる自分が好きなだけの奴かもしれない。(大学の文芸サークルにいた頃、そういう新入生はたまにいて、たいがいは大して書かずにやめていった)
僕は市川に、「今の時代は自分たちの携帯でも古いパソコンでも、何でも使って映画は作れる時代だから、とにかく撮って作ってみなさい」とだけ言って、ちょっと待つことにした。自然消滅するなら、それまでのことだろう、と。

しかし市川は撮りまくったし、撮ったそばからYouTubeに上げまくった。


初期にYouTubeに上げた動画

その姿は、チビチビながらもの作りをし続けてここまで生きてきた僕ににとって、少なからず心を動かされるものだった。
本当にものを作りたい人間は言い訳をしない。
機材が無いから。時間がないから。そんなことは言わず、拙くても、粗くても、作る。とにかく作る。作る。

昔の話になる
僕も大学1年生の冬、書いていた詩や小説を本で発表してみたくて、文芸サークルに入った。
はっきり言って当時の僕は文章の技術もてんでなってなく、そもそも理系なのに文芸部なんて恥ずかし気持ちも満載でちょっとためらわれたのだが、結局は書きたい気持ちが勝った。
そして拙くても書き続けて、今はとりあえず週末ライターのようなものになることはできた。

そんな自分の姿が重なって、僕もちょっと本腰を入れる気になり、部室を見つけ出してちっちゃな倉庫を作り、生徒会に申請を出して同好会を立ち上げた。
いわゆる、ゼロからの出発である。
そしてともに校内をロケハンし、撮影するときはは裏方を務め、ときには映画に出演もし、文化祭ではのめり込みすぎだろうというぐらいに上映会運営を手伝った。
充実した3年間だった。


こんな作品も作ってた。形になった最初の作品かな。

しかし映画同好会の撮影生活も、決して順調だったわけではない。
映画というのは文章や絵と違ってチーム作業だから、どうしてもさまざまな調整の行き詰まりは出てくる。
部員が減った時期もあった。
しかしそんなことで心が折れたりもせず、市川は決してカメラを回す手を緩めずに、撮れる仲間を探し(なんなら一人でも)とにかく撮れるものを撮っていた。


2人でも撮れる旅動画とか。

ものを創る人間に大事な資質のもう一つは何だろうか。
それはわくわくし続けられることだろう。

わくわくがアイデア産み、アイデアをつなげ作品の核となる。
わくわくが人に伝染し、人を呼び、作品を作る。

この「わくわく」についても、市川はなかなりの才能を持っていたと思う。自分の作品のやアイデアだけでなく、他人の作品や、様々な撮影機材、映画以外の映像作品、音楽にも演劇にいつもわくわくしつづけ、自分の作品へ還元させる情熱を絶やさなかった。

おかげで僕もずいぶん無茶振りされた。
模造刀を持って吹き抜けの2階から飛び降ろさせてくれとか、職員室の真ん中で教師を脅すシーンを撮らせろとか、いろいろな都合上NGを出さざるを得ないアイデアも多かったが、そんな跳ね飛んだ提案をされるたび、実際は波しぶきをひっかけられて喜ぶ子供のように、僕も内心ではなかなかに楽しんでいた。

さて、そんな市川の卒業作品がこちらである。


『虎の剣』第一話

AO入試で早々と映像関係の大学に進路を決めた彼が、持て余した時間を使い潰して撮影した「るろうに剣心」のオマージュ作品である。
狭い階段の踊り場で2ヶ月も延々と殺陣の稽古を続け教職員を呆れさせたが、「ああいう風に自主的にどんどん考えてやるのが、本当の高校生の部活だよな」と意外に評判は良かったりもした。

本作品は彼が貯めた小遣いをはたいて買ったソニーのアルファ(一眼カメラ)を初使用して撮った作品なのだが、新しい道具を手にした喜びが作品の中に溢れ出している。


『虎の剣』第三話 4:37あたりからのアクションシーンが見どころ。

アングル、カメラワーク、シーンのつながり。
その一つ一つに、映像に込められた市川の意思と熱意が感じ取れる。これまでの撮影作品を見てきた僕にはなおさらだ。
高校生の作った映画というのが一般的にどういうレベルなのか僕は知らないが、少なくともたやすくこのレベルに達することは無いのではないか。
あまりに一眼動画がうらやましくなったので、僕もバイクを売り払ってキャノンのX7iを買ってしまった。(まだ何も撮れてないが)


さて、そんな市川は春から大学生で、どんなスタンスで創作に携わっていくのか模索中だ。
演劇をやりたい、なんてことも言っている。
どんな道に向かっても、僕の中にはすべて期待の気持ちしかない。
市川の向かった先で、少しでも多くの人が物を作る楽しみに触れて、共有していってもらえるといいなと思っている。



デイリー記事で使ったこの動画も、じつは市川に撮影してもらった。ありがとうな!

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【2015/03/19 00:00】 | 附記 | トラックバック(0) | page top↑|
雑誌の連載を始めてたんですよ
忙しくて全然ブログで告知してなかったんですが、4月から雑誌での連載を始めていました。

noranora

のらのら』、という農業教育雑誌です。
本当に面白い雑誌で、これはすごいなと思って、連載の話を引き受けさせていただきました。ちょうど理科教員ていうところとも、うまくリンクするしね。

季刊の、のんびりした発行ペースの雑誌です。
本屋さんの菜園雑誌コーナーとかにおいてあるんで、ぜひ手に取って眺めてみてください。


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【2014/11/14 23:16】 | 附記 | トラックバック(0) | page top↑|
マンガ2014夏
マンガは地道に読みこなしている。(近くにツタヤのレンタルコミックがあるので)
友達にお勧めを聞かれたときすぐに答えられるようにメモ。

【一般性高め】
 

【女性著者もいける人向け】
 

【マンガ好き向け】
 

【ほぼ個人的な趣味】
 

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【2014/09/23 03:41】 | 附記 | トラックバック(0) | page top↑|
起源が気になる
生物学を専門とする僕だが、一番好きなのは系統分類学だ。
動物でも植物でもいい、系統樹は一日見ていても飽きない。

c0025115_19354185.jpg


さて、なんでこんなに系統分類に魅かれるのか考えてみたところ、僕はどうやら何につけ「起源」に興味を魅かれる性向にあるのではないかと気づいた。
ここ数年、歴史に興味が出てきたのも「起源」、大学院生の頃に科学史を調べまくってたのもやはり「起源」、そもそも、高校生の頃に生物学科へ進学しようと決意したのも、生命の起源について知ろうと決意したからだった。
いまは教員という仕事に就いているが、これも子供たちの理解の「起源」をさぐるという行為が、そもそもこの上なく楽しかったというのが多分にあるように思える。

そう考えると、かつて苦手だったものも、それで少しは説明がつくような気がする。
例えば物理がたいへん苦手だったのだが、今思うとあれは概念の起源に全く触れずに進むのがいけないのではないだろうか。ガリレイが発想した、加速度に注目するという近代物理学の起源に触れずにガシガシ話が進むため、当時はまったく何の話をしているのか分からずに終わってしまった。(そのあと自分で勉強した)

数学でも「行列」の分野だけは、発想の起源が全く分からずに今に至る。
数学屋の人たちにあれこれ聞くと「あれは列ベクトルの集合なんだよ」、などの答えが返ってくるが、そもそもの行列の発想起源について思いをはせる人はあまりいるように思えず、なぜみんな起源不明のものをすんなり受け入れてられるのか不思議になる。

さて。
最近好きな起源は、漢字の成り立ちだ。
鼎なんかに彫られている楷書が発明される前の文字なんか美しすぎて脳が痺れる。

dayu01.jpg


それと分派しつつも絶えてしまった西夏文字などもすばらしい。
言語学もいい。
言語が語族だのなんだのに分かれて拡散・進化していく過程は心音が高鳴るほどの面白みを感じる。
もしもう一度大学に入れるなら、僕は絶対に言語史を学びたい。

など何につけ起源に対する興味は増すばかりなのだが、そのおかげで医学にも環境学にもさっぱり興味が湧かず、象牙の塔の住人度は加速するばかりで、ちょっと反省しつつもある。

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【2014/03/21 22:58】 | 附記 | トラックバック(0) | page top↑|
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