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薄暗い海、工場の煙
川べりに出ると遠くに、煙の出ている煙突が見えた。
僕はその煙に向かい歩いて行くことにした。

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雲が厚くて黒いのに、へんに明るい空。
年に何回かだけ見る、天変地異っぽい不気味な天気。
中学生の頃、授業中にちょっと遠くの町を眺めていたことを思い出す。

100429-3.jpg

河口の街は海に近い。
川沿いに下ると、津波防止の巨大な水門があり、すぐに海に出る。
砂浜は無い。
黒い小石で覆われた河口地帯が、とめどなく、果てなく広がる。
カラスが群れ飛んでいる。

100429-2.jpg

浅瀬にはテトラポッドが、世界の果てに見棄てられたように積んである。
小石の海岸は歩きずらく、足にがらがらと絡まる。
一歩ごとにガゴロッ、ガゴロッ、と響きあうという音が地に伝わる。

100429-4.jpg

防波堤の向こうに、目当ての煙突が近くなってきた。
煙は吹き始めた浜風にあおられている。
僕は方向を変え、海辺から離れるように歩を向けた

100429-5.jpg

空気の匂いが悪い。
海岸から防波堤の中に入ると、工場が群立していた。
カラスの量が半端無い。ゴミ収集車が何台も停まっている。
暗い空に、カラスの黒い色が変に映える。

100429-6.jpg

雨上がりの道。
弱く光る太陽が、雲の間から水たまりを照らしつける。
虹は見えない。
映る影をみて、背中が汗ばむ。一方通行の道を歩く。

100429-7.jpg

たどり着いた工場はいっそうもくもくと煙を天に伸ばしていた。
油揚げ石油とおからを、同時に燃やしたような匂いのする工場だった。
誰も人がいない。
わきの道を、毛が半分抜けかけた犬がひょこひょこ歩いていく。


僕も堤防の上をひょこひょこ歩き、元の川べりへと帰っていった。


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海岸で見つけた小石。
レンガとセメント。かつて建物だったものの一部。

100429-8.jpg




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【2010/04/30 01:00】 | 文学研究室 | トラックバック(0) | page top↑|
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