ここ3週間、僕は標記の病で悩み、考えさせられるところがあった。
たかが難聴が、想定外に手ごわい相手だった。
単に聞こえないだけではないのだ。
はじまりは訃報から違和感を覚えた瞬間は、はっきり思い出せる。
友人の嫁さんがガンで亡くなったとの訃報をFaceBookで目にした時からだった。
そのあとすぐに、耳に詰まったような違和感が発生。
耳に水が入っているときのような、高低差移動でうまく耳抜きができてないときのような感じ。
自分の声が変に頭に響く。
周りの音もぼわーんと聞こえる。
これが2~3日しても治らず、なんじゃこりゃこりゃ、ということで医者に行ったのだった。
チンパノメトリー、異状なし
耳鼻科に行って、やった検査は4つ。
鼓膜の撮影、耳管の撮影、聴力検査、チンパノメトリー。
鼓膜にも耳管にも特に異常はなく、チンパノメトリーにも異常は無かった。
チンパノメトリーとは、加圧して鼓膜の変化を見る検査だ。
耳管(耳抜きするための管)に異常があるとグラフの山が中央からずれるのだが、これがきわめて正常。
というわけで、どうも耳管じゃないですね、神経性の感音障害かもね、ということになったのだ。
あの日ぼくたちは壊れた排水管のように叩かれたさて、実はこの症状、3か月前にも1回出たのだが、この時の医者がひどかった。
検査もせず、人の話も聞かず、排水管にブラシでも突っ込むかのように鼻と耳にあれこれ突っ込み、3分ぐらいで「たぶん耳管が腫れてるんだろ」と決めつけて、適当な薬を処方された。
まあ、この時は運よく2~3日で治ったのだけど、ほんとにひどい扱いの医者で、花粉症のクライマックスシーズンにあれだけ空いてたのも、今思えばうなずける。
今回行った耳鼻科は、前の医者と比べると極めて丁寧で優しく、「これが同じ日本の医療機関なのか!?」と衝撃を受けた。
医者選びはほんとに大切だ。
なぜ聞こえないだけで、閉塞感や耳鳴りがするの?これが一番謎で、一番不安だった。
左耳の低音の聞こえが悪いだけなのに、症状として耳閉塞感、自分の声や噛み音が頭に響くような感じ、音全体がぼわーんとするような感じが現れる。なぜなのだろうか。
しかし今回の名医さんは、それにも丁寧に答えてくれた。
これは補充効果(リクルートメント効果)と言うらしい。
聞こえない部分を補おうとして、感音のバランスが崩れるらしい。
これがめちゃくちゃ不愉快で、ずーっと変な感じしているので、何にも集中できず、やる気も起きず、いつでもすぐ寝たくなってしまう。
ビタミン剤を処方されるも、悪化最終的な医師の診断としては、難聴の度合いも軽度なので、基本的に大体はそのうち治るし、ビタミン剤飲んでしばらく様子を見ましょう、ということになった。
しかしその後、順調に症状は悪化。
左耳は正常に機能せず、車輪の音とかはほとんど聞こえない。
耳鳴りがザンッ、ザンッ、と耳の奥で響く。
僕は理科の先生なので、PCに入っている周波音を出すフリーソフトを使って検査してみたところ、800Hz以下の聞こえが悪く、300Hz以下はぜんぜん聞こえてないことが分かった。

不安になったので、もう一度医者に行って、もう一度検査してもらう。

やはり悪化していたが、これでも難聴度は一番軽度ぐらいのもので、判断は同じく様子見。ひどく続くようなら脳の検査を考える、とのこと。
軽度のgrade1なら、ほとんどがじきに治る。たかが聴力、されど聴力ここからは実感の話になるのだけど、聴覚がおかしくなると人間としての機能が著しく低下する、というのが僕の感想だ。
起きてても飯食ってても、ずっと左耳に違和感があるので、思考がまとまらない。集中できない。
たとえて言えば頭の左半分が軽く麻痺している感じで、世界の情報がうまく脳に入ってこない。
症状のひどいときに、友達と箱根に旅行に行ったのだが、遠くの話が聞こえず、思考もうまくまとまらないしで、いつのまにか群れからはぐれたり、会話についていけなかったりと、おじいちゃんのような状態になってしまった。
僕はこれまで、「人間、なんで老いるとなんでああいう風ななるのだろう?」と疑問に思っていたが、今回かなり実感した。
たしかに人間、耳の聞こえが悪くなると、ああなるわ……。
この実感は多少さびしいものであった。
聴力半減、楽しさ半減ずーと気持ちが鬱々して、ドラクエで毒に犯された人みたいな感じで生きてないといけないので、種々の楽しさも半減する。

たとえば、初夏の月夜に夜風が吹いている、みたいなどう考えても気持ちいいような状況でも、心地よさは半減。
箱根旅行も、久しぶりに集まれる仲間同士だったので、最高に期待していったのだが、100%楽しむことができなかった。宿も最高に良くて、シチュエーション的にはどう考えても楽しいのが分かり切ってるのに。
それどころか、感覚のバランスが狂ってるせいで、山道で車酔いなんてものになってしまい、えらく迷惑をかけた。(結局解散まで酔いは抜けず)
聴力、普段意識していなかったが、楽しく生きていくためにもとても大事である。
原因は不明さてこの症状になる原因、これはよく分かってないようである。
「原因は主にストレス・疲労」とは書かれているものの、生物学を専攻した僕が知りたいのはそんなことではなく、耳の器官のどこがどうダメで、何の対応をしたらいいのか、という点だ。
しかしこれが良く分からないようで、あれこれ読んでわかったのは「リンパの流れが悪化が原因かも?」ぐらいだった。
医者からもらった薬を飲むが、神経を休めるためのビタミン剤でしかないので、医者にも「飲まなかったから悪くなることもないし、治ったら飲みきる必要もない」と言われている。
何とも頼りない。
俺は疲れていたのかな。そんなに僕は疲れていたのだろうか。
たしかに、この時期僕は、途中4泊5日の出張を含む16連勤の終盤にいる状況であった。
しかし1か月ほど前にも、仕事の疲労でひどい外痔核(いぼ痔)になって仕事を休んだばかりだったので、負担をかけないように少しずつセーブしていたつもりだった。
それでも疲れていたのだろうか。
まあ確かに、今やっている野球関係の仕事は、僕にはわりと重荷である。
そして仕事の特性上、つねに人間の集団の状況をつぶさに把握しつづける必要があるのだが、既述のように難聴だとこれがきわめて困難で、さらにうるさい教室に入ると頭にワ~ンワンワンと声が響きわたる感じになり、同じ仕事をしても3倍くらい疲れ、定時には精神的にへとへとの毎日であった。
不安のデフレスパイラル症状は2~3日周期で一進一退を繰り返す。
ある日は聞こえたか治ったか、と思うと翌日は全然聞こえない耳鳴りもひどい。
これ、一生このままだったらどうしようという不安が頭をよぎる。
実際、これ自体がストレスになってますます悪化する人もいるらしい。
なので、何も考えないようにして、心を無にして布団に寝っころがる。
楽しそうなことも、悲しそうなことも、考えない。
ただ寝っころがる
ビールが悪化の原因か?しかしそのうちある法則的なものに気が付いてきた。
リラックスのためにビールでも飲むかと思ってビールを飲むと、急に聞こえが悪くなるような気がするのだ
この症状、体のむくみも原因になるらしくて、医者によっては利尿剤を処方することもあるらしい。てことはビール飲んだ後聞こえずらいのは、体がむくんでるんじゃないのか。
箱根に行ったとき急に症状が悪化したのも、ビールで深酒したのが原因かもしれない。
僕はそう信じ、ビールを断って、毎日休息に勤めるようにした。
現在は軽快にむかっています。そうして1週間、症状はかなり改善した。
一日に2~3時間は、あれ聞こえ悪い?みたいなときがあるが、基本的にほぼ普通どおりに聞こえる。
料理作ったり、買い物行ったりも普段通り楽しめる。
音楽を聴くのも楽しめる。
しかし、五感のうちの一つの感覚が鈍るというだけで、こんなにひどく落ちこんだ状態になるものだとは思わなかった。
これはたしかに、何もかもが鈍る。
耳が聞こえにくくなったおじいちゃんの気持ちが本当によく分かった。
90歳になる僕の祖母は、耳が聞こえにくくなったり、目が見えにくくなったりするのを「老いるって不思議ねえ」と言ってあっけらかんと受け入れているが、あの無防備なまでのポジティブさには驚く。
というわけでこれまでより、より一層おじいちゃん・おばあちゃんたち、そして自分の体と人生を大事にしていかないといかんなあ、と強く思わされた3週間だった。
確実な反証なんてあげられるわけもありませんし。
それに投稿者さんが、これは心霊写真だという前提で文章を書かれていあかさたな太郎本物の心霊写真としか思えないあーごめ俺だよそれ特別見学者本物の心霊写真としか思えない透けてるね うっすらと!500倍に拡大すると後ろの波が見えるようだ。
後ろ振り返りながらこっち側に歩いてくるように見えるし・・・ごんべ本物の心霊写真としか思えないこれは人だな、シュノーケルか潜水でもしてたんじゃない?通りすがりのネットサーファー